はじめに
高齢期のことを考えるとき、「家族に任せれば大丈夫ではないか」と考える方は少なくありません。
身近な存在であり、信頼関係もある。気持ちをくみ取ってもらいやすく、状況の説明もしやすい。そうした安心感から、家族に任せるという選択を思い浮かべるのは、ごく自然なことだと思います。
このコラムでは、このコラムでは、その選択を否定するのではなく、日常の場面を思い浮かべながら、少し考えてみたいと思います。

家族に任せる、という選択は自然なもの
家族に任せることには、確かな利点があります。
- 普段の生活をよく知っている
- 価値観や希望を共有しやすい
- 必要な場面で、すぐに動いてもらえる
こうした点は、第三者には代えがたいものです。
「家族に任せる」という判断そのものが、軽率だとか、間違っているということはありません。

役割が負担となる場合
一方で、生活の中で生じる対応や手続は、一度きりで終わらないこともあります。
- 役所への手続
- 病院や施設とのやり取り
- 書類の管理や確認
状況が変わるたびに、対応が必要になる場面が続くこともあります。
最初は「できることだから」と引き受けた役割が、いつの間にか、時間的にも精神的にも負担として積み重なっていくことがあります。

「できること」と「担い続けられること」
ここで整理しておきたいのは、能力や気持ちの問題ではないという点です。
家族だからできない、という話ではありません。むしろ、できるからこそ引き受けてしまう、という場合も多いと思います。
ただ、問題になるのは、その役割を 長く、安定して担い続けられるかどうか という点です。
一時的に対応できることと、生活の中で継続的に引き受けることは、同じではありません。

家族の役割と、支援の役割
家族には、家族としての役割があります。
- 気持ちの面で支えること
- 日常を共にすること
- 関係を保つこと
一方で、生活の中では、連絡や確認、書類への対応など、事務的な対応が必要になる場面もあります。
これらの役割が無自覚に重なってしまうと、関係が苦しく感じられるようになることがあります。

「任せない」のではなく、「分けて考える」
第三者の支援を考えることは、家族を遠ざけることでも、信頼を否定することでもありません。
役割を分けて考えることで、家族は家族としての関係を保ちやすくなり、負担が集中することを避けられる場合もあります。
大切なのは、誰が正しいかを決めることではなく、どの役割を、誰が担うのかを整理することです。

まとめ
家族に任せるという選択は、自然で大切なものです。
ただ、それだけに絞らず、役割の分け方を考えておくことで、無理のない支え方につながることがあります。
生活の中で続けられる形かどうか、その視点を持つことが、結果的に本人にとっても、家族にとっても、落ち着いた選択につながります。
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