はじめに
支援を受けることについて考えるとき、「必要になれば使えばよいのではないか」と感じる方は少なくないと思います。日常生活の中で、人の手を借りること自体に、強い抵抗を感じる場面は多くありません。
一方で、「契約」という言葉が出てくると、少し立ち止まってしまうこともあります。そのような感覚を覚えることもあるのではないでしょうか。
「今すぐ困っているわけではない」「必要になるのは、もう少し先かもしれない」と考えながら、支援そのものを否定しているわけではないけれど、形にすることについては、判断を保留しておきたい気持ちが残ることもあります。そのような状態も、不自然なものではありません。
このコラムでは、支援を受けることを良いか悪いかで整理するのではなく、そうした迷いや引っかかりが生まれる背景を、日常の感覚に沿って、少し整理してみたいと思います。

「支援」は受けられても、「契約」になると立ち止まる
日常の中では、支援を受けること自体が特別な行為というわけではありません。家族に手伝ってもらうこともあれば、必要に応じて、外部の支援を利用することもあります。
ところが、それが「契約」という形になると、急に距離を感じる方がいるのではないでしょうか。支援を受けることと、契約を結ぶことが、同じ線上にあるとは感じられない、という感覚です。
これは、支援そのものへの抵抗というよりも、「形にすること」への違和感として整理した方が近いのかもしれません。

まだ元気なうちは、決めきれないという感覚
契約は、将来を見据えて決めるもの、という印象を持たれがちです。そのため、今の生活が大きく変わっていない段階では、「まだ早いのではないか」「そこまで考えなくてもいいのではないか」と感じることもあります。
今の生活に不自由を感じていない中で、先の話を具体的に決めてしまうことに、気が進まなさを覚えることもあります。
それは、準備を拒んでいるというより、今の状態との距離を、慎重に測っている感覚といえます。

抵抗があることは、理解不足とは限りません
契約に抵抗を感じると、「まだよく分かっていないからではないか」「必要性を理解していないのではないか」
と受け取られてしまうことがあります。
しかし実際には、内容を理解したうえで、それでも迷っている場合もあります。
分かったからこそ、今は決めきれない、という整理に至ることもあります。抵抗やためらいがあること自体を、理解不足や問題と結びつける必要はありません。

役割をどう考えるか、という視点
前回のコラムでは、家族の役割と、事務的な対応の役割を、分けて考える視点を整理しました。
支援や契約に対する迷いも、その延長線上にあります。役割をどう分けるのか、どこまでを、いつ、どのように考えるのか。その整理がついていない段階では、契約という形に踏み切れないこともあります。
役割の整理が途中にあるとき、決断を急がないという選択が生まれることもあります。

「今は決めない」という状態も、一つの段階です
何かを決めない状態は、先送りや放置と同じではありません。
今の生活や気持ちを踏まえたうえで、あえて決めない、という整理もあります。それは、考えることをやめた状態ではなく、考え続けている途中の段階です。
違和感やためらいを、そのままにしておくこと、それもまた、準備の一つと考えることができます。

まとめ
支援を受けることや、形にすることについて、迷いやためらいを感じることは、特別なことではありません。
それは、弱さや問題ではなく、今の生活や状態に照らして、まだ決めきれないと感じている、ということもあります。
「今は決めなくていい」「その感覚を持ったまま、必要になったときに考えればよい」とそう整理しておくことも、一つの段階といえます。
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